積水化学は、電子部品、セラミック加工、放熱部材、CASE用途、複合材料、磁石、発泡成形、中空・流路成形など、幅広い産業用途に向けて機能性材料を提案しています。バインダー、樹脂改質剤、発泡微粒子、水溶性材料などの材料技術を組み合わせ、成形性、分散性、密着性、軽量化、環境対応、工程安定性といった開発課題に応じた材料検討を支援します。本ページでは、用途ごとの要求特性やプロセス条件から、関連する材料候補や詳細ページをご確認いただけます。
セラミック部材の製造では、粉体分散、スラリー調製、造粒、グリーンシート成形、積層、脱脂、焼成など、複数の工程を通じて品質を安定させることが重要です。バインダーには、成形時の強度や柔軟性、積層時の接着性、粉体との親和性に加え、焼成時の脱脂性や残渣抑制までを見据えた設計が求められます。
積水化学のポリビニルアセタール樹脂 S-LEC™ BKシリーズは、分子量や官能基比率の設計自由度を活かし、セラミック成形に必要な複数特性のバランス調整を支援します。MLCC、セラミック造粒、静電チャック、放熱基板など、用途ごとの工程要求に応じて材料候補をご確認いただけます。
MLCCは、誘電層のグリーンシート成形、内部電極ペーストの印刷、積層・焼成、外部電極形成など、複数の精密工程を経て製造されます。各工程では、分散安定性、シート強度、柔軟性、印刷性、層間接着性、脱脂性、焼成残渣の抑制など、異なるバインダー特性が求められます。一方で、工程ごとの個別最適だけでは、密着性、収縮挙動、焼成挙動の整合が取りにくくなる場合があります。
積水化学は、誘電層・内部電極・外部電極それぞれの要求特性と後工程への影響を踏まえ、MLCC製造プロセス全体を見据えた材料選定を支援します。
セラミック造粒では、微細なセラミック粉末をバインダーや溶媒とともに処理し、プレス成形などの後工程で扱いやすい顆粒に整えることが求められます。顆粒の形状、粒度分布、流動性、強度は、金型への充填性、グリーン体強度、欠けや割れの抑制、焼結後の品質安定性に影響します。そのため、粉体とのなじみ、スラリー性状、造粒後の顆粒強度、焼成時の除去性を考慮したバインダー選定が重要です。
積水化学は、水系・溶剤系に対応するPVB樹脂を通じて、セラミック造粒工程における粉体ハンドリング性と成形性の両立を支援します。
静電チャックは、半導体製造装置においてウェハを静電気力で吸着・保持する重要部材です。ドライエッチングやCVDなどの工程では、真空環境下でウェハを安定して固定し、処理中の位置ずれや温度ばらつきを抑えることが求められます。静電チャックに用いられるセラミック部材では、グリーンシートの強度、柔軟性、積層接着性、脱バインダー性、焼成後の品質安定性が重要な検討項目になります。
積水化学は、PVB系バインダー S-LEC™ BKシリーズや特殊アクリル系バインダー S-LEC™ ASシリーズを通じて、工程条件や要求特性に応じた材料選定を支援します。
窒化アルミや窒化ケイ素などを用いる放熱基板では、高い熱伝導性を活かすために、グリーンシート成形から脱脂・焼成までの工程安定性が重要になります。特に、低酸素条件下での脱バインダー性、焼成後の残渣抑制、金属材料の酸化リスク、シートの取り扱い性は、品質安定化に関わる検討項目です。
S-LEC™ ASシリーズは、低残渣性に配慮した特殊アクリル系バインダーとして、窒化物系セラミックスの製造プロセスでの材料検討に活用できます。複数のグレードから、溶媒系、粘度、成形条件、脱脂条件に応じた候補材料の選定を支援します。
小型電子機器、精密部品、流体制御部品などでは、薄肉化や軽量化に加え、部品内部に流路や中空構造を設ける設計ニーズが高まっています。一方で、切削、分割、接着、後加工を前提としたプロセスでは、工具が届かない内部形状、曲がり流路、分岐構造の再現に制約があり、工程数の増加、リーク、寸法ばらつきが課題になる場合があります。
Ultiloc™ Pシリーズは、水溶性を有するPVA系ロストコア材でありながら、高温成形領域での中子プロセス検討に対応できる材料です。複雑な中空・流路構造を一体成形で実現したい場合の材料候補として、設計条件や成形条件に応じた検討を支援します。
発泡押出成形は、押出成形の連続生産性を活かしながら、成形品内部に気泡を形成することで、軽量化、材料使用量の低減、断熱性、遮音性、クッション性などの機能を付与できる加工技術です。建築用材料、合成木材、断熱パネル、床材、自動車部材など、長尺・連続形状の製品で活用されています。一方で、発泡剤の種類や成形条件によっては、気泡径のばらつき、表面外観の悪化、機械物性の低下、臭気、設備導入負荷が課題になる場合があります。
ADVANCELL™は、熱可塑性ポリマーシェルに低沸点炭化水素を内包した発泡微粒子として、発泡倍率、気泡状態、外観品質のバランスを考慮した発泡設計を支援します。
合成表皮は、自動車内装、靴、バッグ、家具など、人が近距離で見たり触れたりする製品に使用されるため、外観品質、触感、厚み感、耐久性、臭気への配慮が重要になります。特に薄肉の表皮材では、限られた厚みの中で自然な柔らかさやクッション性を持たせながら、表面荒れ、発泡ムラ、折れ曲がり部の皺を抑える設計が求められます。
ADVANCELL™は、加熱により粒子自体が膨張する発泡微粒子で、均一な独立気泡を形成しやすいことが特長です。化学発泡剤と比較した臭気低減、クッション性付与、厚み感の調整、折皺低減など、合成表皮の品質改善を見据えた発泡設計に活用できます。
塗料、接着剤、シーラント、エラストマー、CFRP、エポキシ樹脂などの材料設計では、密着性、柔軟性、耐久性、分散性、軽量化、低誘電化、応力緩和など、用途ごとに異なる機能付与が求められます。これらの特性は、ベース樹脂、基材、溶媒、配合成分、加工条件の影響を受けるため、単一特性だけでなく、配合全体でのバランスを見ながら材料を選定することが重要です。
積水化学は、ポリビニルアセタール樹脂、特殊アクリル樹脂、発泡微粒子、PVOH/PVA系材料などの技術を通じて、各種樹脂・配合系の改質を支援します。CASE用途、CFRP改質、エポキシ改質など、目的に応じた材料候補をご確認いただけます。
CASE(Coatings, Adhesives, Sealants, Elastomers)用途では、基材への密着性、分散安定性、塗工性、柔軟性、耐久性、発泡制御、軽量化など、用途ごとに異なる性能をバランスよく満たす配合設計が求められます。たとえば、塗料ではレベリング性や分散性、接着剤では接着性や柔軟性、シーラントやエラストマーでは応力緩和や耐久性が重要な検討項目になります。
積水化学は、S-LEC™、ADVANCELL™、SELVOL™を中心に、材料設計・加工課題に応じた機能性添加剤を提案しています。基材、溶媒、加工条件、要求物性に応じて、適切な材料候補の検討を支援します。
CFRPは、軽量かつ高強度を実現できる材料として、航空機、自動車、産業機器など幅広い分野で検討されています。一方で、マトリックス樹脂の設計によっては、層間剥離、衝撃時のクラック進展、炭素繊維との界面接着不足などが課題になる場合があります。また、プリプレグ工程では、タック性、粘度安定性、含浸性、保管安定性などが成形性や品質ばらつきに影響します。
積水化学のPVB樹脂 S-LEC™ BKシリーズは、極性官能基による接着性と柔軟性を活かし、エポキシ系マトリックス樹脂の改質材として、CFRPの性能設計と工程安定化を支援します。
エポキシ樹脂は、高い接着性、耐久性、電気絶縁性を活かし、接着剤、封止材、コーティング材、複合材料など幅広い用途で使用されています。一方で、硬化物が硬くなりやすいため、部材間の線膨張差、振動、衝撃、熱サイクルなどが加わる環境では、クラックや界面剥離が課題となる場合があります。
積水化学のS-LEC™ BKシリーズは、ポリビニルアセタール樹脂をベースとしたエポキシ改質用途向け材料です。PVB由来の分子構造を活かし、硬さ、応力緩和挙動、靭性、接着性のバランス調整を支援します。用途や硬化条件、要求物性に応じた材料候補をご確認いただけます。
ネオジム磁石は、EV駆動モーター、発電機、産業機械など、耐熱性と高い磁気特性が求められる用途で使用されています。高温環境下で保磁力を維持するため、DyやTbなどを含む拡散源を磁石表面に塗布し、熱処理によって粒界へ拡散させる粒界拡散処理が活用される場合があります。この工程では、拡散源ペーストの分散安定性、薄膜での均一塗布、必要箇所への安定配置、脱脂時の低残渣性が重要です。
S-LEC™ ASシリーズは、これらの要求に配慮した特殊アクリル系バインダーとして、粒界拡散処理の条件設計やレアアース使用量低減を目的としたプロセス検討を支援します。