MLCC(積層セラミックコンデンサ)やセラミック基板に用いられるグリーンシート(未焼成セラミックシート)では、成形時の強度と柔軟性、積層時の接着性、焼成前の脱脂・熱分解挙動までを見据えた材料設計が求められます。
バインダーはスラリー安定性やシート品質に影響する重要材料であり、焼成残渣やクラック原因を防ぐことで、歩留まり向上や工程安定化に貢献します。
積水化学のPVB樹脂―S-LEC™ Bシリーズは、分子量や官能基比率を活かした設計自由度により、こうした要求特性の両立を支援します。材料選定や初期の仕様検討に役立つ情報をカタログよりご確認ください。
グリーンシート用バインダーには、セラミック粉の分散性や有機溶媒への溶解性に加え、成形時のシート強度と柔軟性、積層・ラミネーション時の接着性、焼結前の熱分解挙動など、多面的な性能が求められます。バインダーはスラリー安定性やシート強度向上に寄与する一方、焼成残渣やクラックの原因にもなり得ます。実際の材料選定では、ある特性を高めることで別の特性が制約となる場合もあり、工程全体を見据えたバランス設計が重要です。
S-LEC™ BKシリーズは、こうした要求特性の両立を検討しやすいPVB樹脂として、品質安定化と歩留まり向上に向けた材料設計を支援します。
S-LEC™ BKシリーズは、水酸基・アセタール基・アセチル基のバランスや分子量の設計により、接着性、柔軟性、シート強度、溶解性、Tgなどの物性を調整できる点が特長です。これにより、剥離時の破れ、積層時の密着性、スラリー分散性、焼成前の工程安定性など、グリーンシートプロセスで生じやすい複数の課題に対して、単一特性ではなく全体最適の観点から対応しやすくなります。PVBに関する詳細な物性や評価データ、選定の考え方については、カタログや詳細ページでご確認いただけます。
S-LEC™ BKシリーズには、分子量、水酸基量、Tgなどの異なる幅広いグレードがあり、用途、セラミック種、使用溶媒、狙いのシート厚み、工程温度に応じて選定できます。
たとえば、LTCC用途でゲル化を抑えたい場合は低水酸基量グレード、薄層化に伴ってシート強度を高めたい場合は高分子量グレード、硬さや脆さの調整が必要な場合は官能基バランスの異なるグレードが候補になります。水系プロセスを検討される場合は、水溶性のS-LEC™ KWシリーズ・KXシリーズも選択肢としてご確認ください。
Q. S-LEC™ BKシリーズはすべてのセラミック粉体に適合しますか?
A. 適用実績のある用途は多いものの、粉体表面性状、溶媒系、分散剤、可塑剤の組み合わせによって挙動は異なります。実機条件に近い配合での予備評価をおすすめします。
Q. 複数グレードを混合して使用できますか?
A. 同一溶媒系で安定に溶解し、狙いの物性が得られる場合は混合検討が可能です。組み合わせによって粘度等が変わるため、事前にご相談ください。
Q. どのような溶剤に可溶ですか?
A. 適した溶剤はグレードにより異なります。代表的な溶解性はカタログ掲載の溶解性表をご確認ください。用途や工程条件に応じた選定については、お問い合わせフォームよりご相談いただけます。