Powder sample prepared for functional resin formulation evaluation
ポリビニルブチラール(PVB)
分散性・接着性・強靭性を活かし、セラミックス、接着剤、塗料・インクなど
用途に応じた材料選定を支援します。
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PVB(ポリビニルブチラール)について

Chemical formula illustrates acetal, acetyl, and hydroxyl group composition

PVB(ポリビニルブチラール)は、PVA/PVOH(ポリビニルアルコール)とブチルアルデヒドを酸性条件下で反応させて得られる、熱可塑性の機能性樹脂です。主にアセタール基、アセチル基、水酸基から構成され、これらの組成設計によって、分散性、接着性、強靭性などの特性を調整しやすい点に特長があります。

さらに、多くの有機溶剤に対応しやすく、他樹脂との組み合わせも検討しやすいため、工程条件や用途要求に合わせた材料設計が行いやすい樹脂の一つです。こうした特長から、PVBは合わせガラス用中間膜に加え、各種セラミックス用バインダー、接着剤、塗料・インク用バインダーなど、複数特性の両立が求められる分野で幅広く用いられています。

S-LEC™ Bシリーズとは?

Molecular science visualization connected to resin material development

S-LEC(エスレック)™ Bシリーズは、積水化学がグローバルで展開するPVBブランドです。用途や加工条件に応じて、分散性、接着性、強靭性のバランスを設計しやすいよう幅広いグレードを揃えています。電子部材や機能材料分野で培ってきた知見をもとに、粉体の分散性、成形時のシート強度や柔軟性、基材への密着性、熱処理工程への影響など、実際のプロセスで重視される観点を踏まえて選定を支援します。

S-LEC™ Bシリーズには、分子量、水酸基量、Tg(ガラス転移温度)など、設計が異なるグレードの中から、用途、セラミック種、使用溶媒、狙いのシート厚み、加工条件に応じた比較検討が可能です。詳細なグレード情報や選定の考え方は、カタログでご確認いただけます。

材料選定で確認したいPVBの主要特性

Minimal graphic element supporting polymer material website design

S-LEC™ Bシリーズは、用途や工程条件に応じて、分散性、接着性、強靭性をバランスよく設計しやすいことが特長です。

分散性は、セラミック粉末や各種フィラー、顔料を均一に配合しやすくし、スラリーやペーストの安定化に寄与します
接着性は、金属、ガラス、セラミックなどの基材との界面形成に関わり、積層体や塗膜の信頼性設計に役立ちます。
さらに、強靭性は成形体や塗膜に適度な強さとしなやかさを付与し、欠けやクラックの抑制に寄与します。加えて、溶剤系プロセスへの適性や熱処理工程を見据えた設計も、材料選定では重要な評価項目です。

S-LEC™ Bシリーズの代表的な物性値をご紹介します。
グレードにより物性値は異なります。詳しくはカタログをダウンロードいただきご確認ください。

項目 単位 条件 測定値 評価方法
含水率 wt.% 3以下 加熱乾燥式水分計
10%溶液粘度 mPa・s 20℃ 100~170 エタノール/トルエン(1/1)溶液
回転式粘度計
ガラス転移温度 71 DSC
溶剤溶解性 エタノール 溶解 ・樹脂濃度5wt.%
・溶解後に目視確認
アセトン 溶解
酢酸エチル 溶解
トルエン 一部溶解
キシレン 不溶
テルピネオール 溶解
弾性率 MPa 23℃ 960 ・可塑剤無のフィルム
・引張試験
上降伏点応力 MPa 23℃ 55
破断点応力 MPa 23℃ 58
破断点伸度 % 23℃ 240

測定値であり保証値ではありません。

用途ごとに異なるPVBの評価ポイント

Multiple technology fields shown as potential contexts for resin solutions

S-LEC™ Bシリーズは、分散性、接着性、強靭性のバランスが求められるさまざまな用途で採用されています。

たとえばMLCCをはじめとする各種セラミック部材では、粉末の分散性に加え、成形時のシート強度や柔軟性、焼成前工程での取り扱いやすさが重要になります。

接着剤用途では、他樹脂との組み合わせや密着性、応力緩和との両立が検討ポイントとなります。

また、導電性ペースト、インク、塗料では、導電フィラーや顔料の均一分散、塗工安定性、塗膜の均一性などが重要です。

用途によって重視すべき特性は異なるため、詳細な検討ポイントやグレード選定の考え方は、カタログで用途別にご確認ください。

PVBを比較検討する際のポイント

Laboratory dishes display powdered materials for resin application studies

PVBを検討する際には、PVA/PVOH(ポリビニルアルコール)やアクリル系樹脂など、他のバインダー材料が比較対象となることがあります。

PVA/PVOHは水系プロセスで扱いやすい一方、使用環境や要求特性によっては吸湿性や耐水性が評価項目となる場合があります。アクリル系樹脂は設計自由度の高い材料群ですが、用途によっては分散性、接着性、柔軟性、熱分解挙動などのバランス設計が検討ポイントになります。

これに対してPVBは、溶剤系プロセスとの相性や、複数特性の全体バランスを取りやすい点が特長です。最適な材料は用途や工程条件によって異なるため、実際の使用条件に基づく比較評価が重要です。材料探索や初期選定のご相談では、用途、基材、使用溶媒、工程条件、重視特性をご共有いただくことで、より具体的なご提案が可能です。

Q&A よくあるご質問

Q. どのような溶剤に溶けますか?
A. S-LEC™ Bシリーズは多くの有機溶剤に可溶または相溶性を有します。溶解性はグレード設計に異なります。詳細はカタログをご確認ください。

Q.  PVA/PVOHやアクリル系樹脂との違いは何ですか?
A. 比較の観点は用途により異なりますが、PVBは分散性、接着性、強靭性のバランスを取りやすく、溶剤系プロセスで検討されることが多い材料です。PVA/PVOHやアクリル系樹脂も有力な候補であり、求める工程適性や最終特性に応じて比較評価することが重要です。

Q. サンプル評価を依頼する際に必要な情報は何ですか?
A. 用途、対象基材、使用溶剤、想定プロセス、必要特性、現在の課題をご共有ください。情報が具体的なほど、候補グレードや評価条件を絞り込みやすくなります。

Q. 詳細な物性データはどこで確認できますか?
A. グレードごとの代表物性や選定の考え方はカタログでご確認いただけます。個別用途での適合性は、実機条件や配合条件に応じた評価が必要です。